メモとも言う、瑞海ー・・←

大きな丸い瞳からボロボロと零れて流れ落ちる涙を見て
思わず珍しいものを見たような感覚に陥った。
どう考えても原因は自分なんだろうが（何せ今は2人っきりだ）
考えても原因らしい原因は見当たらない。
もとから涙腺の脆い奴だからほっといても泣き止むだろうが
如何せん2人っきりなのだ。居たたまれない。

「何で泣いてんのや」

そう問うと目をぱちりとして口を開く。

「・・・・お前が泣かないから」

小さい声だ。聞き取れるか聞き取れないかの間くらいの。
その言葉を聞いて息を吸い込んで吐いた。
やはり、目の前の彼は予想外に痛いところを突いてくる。
つくづく天然だなぁ、現実逃避に心中で呟いて溜息をつく。

「だからって何で一希ちゃんが泣く必要があるんか、教えてもらいたいわ、」

「教えてやんない」

そういわれ今度こちらが目をぱちりとする番だった。

「なんや、理由あったんか」

「何回聞いたって教えてやらんからな、俊二くん」

いつもより弱々しい笑みだったけどいつもどおりの軽口だった。

「あー・・今日はよう泣いた。もう帰る」

脇に置いあったコートとマフラーを掴み立ち上がる。

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ひとまず、瑞海小説途中経過。
できしだい別館でUPします。