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こちらは雑食サイトです そのうちサイト名が変わるかも。 ひとまず始めての方は 道標へ行ってください 荒らしは回れ右です。 BLの意味がわからない、とか BLなんて嫌いな方は 無暗に入って後悔しないように・・・
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自分より年下の幼馴染達は自分が思ってたより
余程嘘が上手く、大人びていた。
達樹はきっともっと前から気付いていたのだろう。
今まで自分が思っていた2人の形があっさりと崩れていく。
叶は何事にもあやふやでハッキリしない奴で
達樹は常に明るく人の事ばかり心配して。
そんなイメージを長い間思い続けていたのに。
ひどくあっさりとそれが崩れ去ったのは何処かで
確信があったからだろうか。

あの2人は本当に仲がよいのだろうか。
ゾッとした。あの2人は自分が思ってるように
綺麗な感情だけで一緒にいるのだろうか。

あの2人は同じものを共有している。
なかなか見れないような極上の黒曜石のような色をした闇だ。
闇というか、その類の感情を抱いたことはある。
今もそうかもしれない、闇にとらわれそうで少し怖い。
秋一に相談してこよう。自分は単純だ。
それでも、わかる。秋一の聡明な瞳は近くにある。
思い込みかもしれないが瞳の色で人の事は大概わかった。
秋一の瞳は揺るがない、はっきりとしているのだ。
笑うときは笑っていて、怒るときは怒っていて
今まで見てきたたくさんの瞳の中で一番好きだった。


・・・・・・・・・・・めも。
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「ゆきが降ってないよ、兄さん、六花!」

嬉しそうに跳ねながら雪が言う

「あー・・でもそこらそこら、凍ってるから気を付けろよ」

「わぁ、凄い凄い」

六花の言を聞かず歩き回る

「・・・ゆき降ってないのが、普通なんだよな」

頭を抱える勢いで青雪が言う

「異常気象だからね、あの町は」

「まぁ、それなりの対処方法を生み出してあるから、問題にならないだけでな」

「いいんじゃない?雪がああやって降ってくれてなかったら・・」

「ねぇっ、あっちに行ってみようよっ」

六花の言葉を遮り雪が青雪と六花を引っ張る

「わかったから、危ないだろ。雪」

「だって楽しいんだもん」

また笑う万年あの街が雪降りでよかった

そうでないと自分と雪は出会ってなかったのだ

「僕ね、ゆきが恋しくなりそう、此処に居ると」

「あの街じゃゆき降ってるのが当たり前だからな」

そう言われ頷く

「あぁ、そうだ。天体観測終わったら、夜行の電車で帰るからな」

「えー、今日帰るの?」

「泊まる所もないのにどうやって残るんだよ」

「あ、そっか」

今ようやくわかったというように雪が言う

「じゃぁ、やっぱ早く行こう」

雪が急かし三人は人気のまだない道を歩き出した

NEXT

「兄さん早くっ」

「準備をぐずぐずやってたのはお前だろうっ」

バタバタと道を走りながら青雪が言う

「それでも、急がないと」

雪も負けずに言う

因みに現時刻午前四時

そんな夜明けから走っている少年二人は不審者にしか見えない

「僕たち傍から見たら不審者だよね」

「こんな時間を指定した六花を恨め」

「ホントだよ。でも遅れちゃったから文句言えないね」

そんな事を走りながら喋っている内に駅の前に着く

「また俺の方が早かったな」

「お前が早すぎるんだろう」

青雪が呆れたように言う

「十五分も遅れて何言ってんだ」

「うん、また僕の時計見て準備してたから」

「さっさと合わせろよ」

「やだよ、僕ゆっくり過ごしたいんだから」

「そんな事より電車の時間は平気か?」

青雪が2人のやり取りを呆れたように聞き言った

 

「ぎりぎりだったねー」

ホケホケと笑いながら雪が言う

「本当だよ・・・コレ乗れなかったら一時間待ちだったんだぞ」

「へぇ、で何時間乗るんだ?」

「えーと、二時間?」

「えー・・・そんなに乗るの」

不満気に雪が言う

「ああ、でも途中から歩くって方法も・・・」

「ダメだよ、こいつ歩かなくなるから」

「ああ、そっか」

青雪の言葉に意味有りげに六花も頷く

「いいよ、二時間ぐらい我慢できるもん」

頬を膨らませ雪が言う

「大体お前は途中で寝るだろう」

「・・・それは否定できないかも」

けろりと笑い雪が言った

 

「保護者は大変だね、青雪さん」

「誰が保護者だ」

前の席に座っている六花に言う

因みに雪は言ってる傍から寝てしまった

「もう着くんだけどな、目的地に」

そういわれ雪を揺さぶる

「んー・・・もう着いたの?」

「そうだよ、ほらシャンとしろ」

「んー・・わかった」

電車が鈍い音を立て止まり、三人は連れ立って降りた

NEXT

 


「んー・・・やっぱ、取り越し苦労だったね」

「そういうなよ、雪」

「わかってるよ、でも」

そう言葉を濁らせると兄が顔を覗きこんでくる

「でも?」

「六花も心配していつも以上にうるさいし」

そう言ってから青雪を見る

「兄さんもいつも以上にうるさい」

「お前もいつも以上に授業をふけてる回数が多い」

「だって集中出来ないんだもん」

「そういう問題じゃないだろう」

「そういう問題だもん、僕から見れば」

そういうと額を弾いて先に歩き出してしまった

「兄さんっ、わっ」

足をゆきに取られぐしゃっと雪の中に突っ込んだ

「ホントにお前は馬鹿だなぁ・・・」

「どうせ馬鹿だもん」

パタパタとゆきを払いながら言う

「今ね、平衡感覚がいまいちつかめないんだよ」

「そりゃぁな。片目は眼帯で見えないから」

自分の瞳を指差し青雪が言う。

「それより、授業のことだけどな。国語は抜けてくるなよ」

「何で?」

「俺もわかんないから」

「そしたら神谷(こうや)さんに教えてもらう」

神谷、というのは兄の友人だ

「やめてくれよ、俺が後々扱き使われるんだ」

「冗談だよ、六花が神谷さんのこと嫌ってるから」

「へぇ・・・・」

そんな事を話しているうちに家の前に着いた

「あ-、六花から電話入ってる」

留守電の点灯を見て雪が言う

「電話入れとけよ、あいつうるさいだろう」

「うん、そうする」

そう頷き電話をかけなおす

「あ、六花?僕・・・えーと、雪だけど」

「やっと出たか」

「うん、ごめんね。病院いってたんだ」

「へぇ、なんだって?」

「わかんないって、それで六花はどうしたの?」

「今日、天体観測行こうぜ」

そういわれ首を傾げる

「でも・・・隣町だよ。青雪さんも一緒に」

「待って、聞いてみる」

受話器をいったん置き兄に了承を取る

「六花、いいって」

「わかった、じゃぁ、明日な」

そういい電話を切った

「明日は久しぶりに星が見れるよ、兄さん」

嬉しそうに楽しそうに雪がいった

NEXT

「んー・・・」

授業をこっそりと抜け出した雪が唸る

「何やってんだ、雪」

「んー?」

そう振り向くと六花が呆れたような顔をしている

「授業に集中できないんだもん」

「じゃあ、帰るか」

六花が悪戯気に笑い言う

「でも・・・」

「勉強は青雪さんに教えてもらえばいいさ」

そういい教室へ向かい荷物を取りに戻る

「待って、僕も行く」

「雪はぼけっとしてるからダメだよ」

そう言われしぶしぶ頷いた

+++++

はたしてどうして自分の片目は変色してしまったのか

「んー・・・」

階段の最上階まで登り座り込む

「んー・・・」

何気なしに階段の下を覗き込む

「・・・わぁ」

小さく声を上げパタパタと下の階の踊り場へ走る

「虹だ・・・れっかぁー」

下の階から上がってくる六花を見つけ大声で叫ぶ

「お前・・・」

「あ・・・ごめん」

「いいよ、それより早く行こうぜ」

雪の手を引き言う

「あ、待って」

「なんだよ」

「ここね、虹が見えるんだよ」

踊り場から階段へ移動し言う

「ここ」

「ホントだ、この前のワックスが反射してるんだろ」

「なんで、そういう夢のない事言うかなぁ・・・」

頬を膨らませ雪が拗ねるように言う

「それより、早く」

「うん」

こんな昼間に10やそこらの少年が駆け回ってるのを

不審に思った人が学校へ連絡を入れたのは言うまでもない

++++

「雪、早くしろってば」

「やだよ、治りもしないのに病院になんて行きたくない」

病院へ連れて行く、と思い立った兄に向かって言う

「わかんないだろう、そんなの」

「むー・・・わかった」

「えらい、えらい。けどお前授業ふけただろ」

そういわれ顔を顰める

「何で知ってるのさ」

「同級が教えてくれた」

そういわれまた余計に顔を顰める

「ほら行くぞ、逃げんなよ」

手を差し伸べ青雪が言う

「んー・・・」

嫌そうに頷き手を取った

NEXT++++

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