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「んー・・・」
授業をこっそりと抜け出した雪が唸る
「何やってんだ、雪」
「んー?」
そう振り向くと六花が呆れたような顔をしている
「授業に集中できないんだもん」
「じゃあ、帰るか」
六花が悪戯気に笑い言う
「でも・・・」
「勉強は青雪さんに教えてもらえばいいさ」
そういい教室へ向かい荷物を取りに戻る
「待って、僕も行く」
「雪はぼけっとしてるからダメだよ」
そう言われしぶしぶ頷いた
+++++
はたしてどうして自分の片目は変色してしまったのか
「んー・・・」
階段の最上階まで登り座り込む
「んー・・・」
何気なしに階段の下を覗き込む
「・・・わぁ」
小さく声を上げパタパタと下の階の踊り場へ走る
「虹だ・・・れっかぁー」
下の階から上がってくる六花を見つけ大声で叫ぶ
「お前・・・」
「あ・・・ごめん」
「いいよ、それより早く行こうぜ」
雪の手を引き言う
「あ、待って」
「なんだよ」
「ここね、虹が見えるんだよ」
踊り場から階段へ移動し言う
「ここ」
「ホントだ、この前のワックスが反射してるんだろ」
「なんで、そういう夢のない事言うかなぁ・・・」
頬を膨らませ雪が拗ねるように言う
「それより、早く」
「うん」
こんな昼間に10やそこらの少年が駆け回ってるのを
不審に思った人が学校へ連絡を入れたのは言うまでもない
++++
「雪、早くしろってば」
「やだよ、治りもしないのに病院になんて行きたくない」
病院へ連れて行く、と思い立った兄に向かって言う
「わかんないだろう、そんなの」
「むー・・・わかった」
「えらい、えらい。けどお前授業ふけただろ」
そういわれ顔を顰める
「何で知ってるのさ」
「同級が教えてくれた」
そういわれまた余計に顔を顰める
「ほら行くぞ、逃げんなよ」
手を差し伸べ青雪が言う
「んー・・・」
嫌そうに頷き手を取った
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又の名の読み方も;